組合せ論セミナー

 

第9回 2010年10月7日

宇治田康浩(東北大学)「理想グラフ予想と有限群のfactorizationの存在性」

Bergeによって提唱された理想グラフの理論は組合せ論や離散数学のみならずアルゴリズム論等の応用分野においても重要な役割を演じている。その要因は弱理想グラフ予想と強理想グラフ予想の解決に拠る所が大きい。特に強理想グラフ予想はグラフ理論における重要な未解決問題であったが為に様々な派生した概念が導入された。その中で分割可能グラフと呼ばれるグラフがあり、それを構成する有限群のnear-factorizationに注目し、それの存在性に関する条件を考察する。また符号理論とも若干ながら関わりがあるのでそれらへの応用についても述べたい。