高橋 諒 (東北大学)「次数付き Artin Gorenstein 環の Lefschetz 性について」
次数付き Artin Gorenstein 環は Poincaré 双対性を持つ有限次元ベクトル空間であり、その Lefschetz 性は掛け算写像の階数に関する性質である。Stanley によって組合せ論の問題の解決に応用され、組合せ論と代数をつなぐ課題の一つとなっている。しかし、Lefschetz 性を持つ環の特定は未だ難しい問題である。本講演では、Lefschetz 性の定義と組合せ論的性質である Sperner 性への応用を概説した後、グラフに由来する環に焦点を当て、主に数値計算で得た結果を紹介する。