第14回数理生物学シンポジウム
2004年 日本数理生物学会 年会
於 広島大学 2004年 9月 2225日(4日間)

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オーガナイズドセッション

9 月24日(金)14:00 --17:00

Complex Network 入門
   
organizers:
中丸麻由子(1),守田 智(1),佐藤一憲(1),時田恵一郎(2),竹内康博(1)
(1)静岡大学,(2)大阪大学


エルデシュやレーニーがランダム・ネットワーク理論を始 め、そして今ではさまざまな研究分野で様々なネットワークに関する研究が進んでいる。格子モデルもネットワークの一つであり、生態系のダイナミクスをモデ ル化する上で成功をおさめてきた。最近10年ではWattsらの「スモールワールドネットワーク」やBarabasiらの 「スケールフリーネットワーク」がブレークスルーとなり、特に物理学でネットワーク研究が盛んである。この研究ではネットワークの数学的性質だけではな く、コンピュータで多量なデータ処理が可能になったお陰で世の中に存在する様々なネットワークの性質が調べられている。ネットワークは社会ネットワ ーク、情報ネットワーク、技術ネットワーク、生物ネットワークの4つに分類され、例えば航空路や電力配電網から経営者や科学者の社会ネットワークまでと研 究範囲が多岐にわたっている。
 ネットワーク研究は理論としての面白さもあるが、技術ネットワーク研究は実際のネットワーク整備にも役立つだろう。また病気の伝染にも個体間のネット ワーク構造は重要であり、公衆衛生にも寄与するだろう。遺伝子ネットワークの解明は生命の神秘のベールを紐解く手がかりとなるかもしれない。生態学ではあ る湖の食物網の種間相互作用ネットワークに関する研究はあるが、もし種内の個体間ネットワーク構造が解明されれば、何か興味深い研究結果が出るかもしれな い。
 このオーガナイズドセッションでは、さまざまな研究トピックでどのようにネットワークを適用しているのか紹介する。今後の数理生物学でのネットワーク研 究の発展に寄与できればと願う。


SPEAKERS AND TENTATIVE PROGRAM

14:00-14:10
佐 藤 一憲(静岡大)
入 門の入門
14:10-14:50
林 幸雄(北陸先端大)
流 行ダイナミクスのScale-freeネットワークモデル
14:50-14:55
break
14:55-15:15
中 丸 麻由子(静岡大)
社 会規範と複雑ネットワーク
15:15-15:45
時 田 恵一郎(大阪大)
複 雑な生態ネットワークにおける多様性のダイナミクス
15:45-15:50
break
15:50-16:10
守 田 智(静岡大)
C. エレガンスの神経ネットワークの幾何学的構造
16:10-16:50 笹 井 理生(名古屋大)
遺伝子ネットワー クの確率的ダイナミクス
16:50-17:00
全体的な質疑応答


問い合わせ先:
中丸 麻由子
〒432-8561
静岡県浜松市城北3-5-1
静岡大学工学部システム工学科環境システム工学講座
nakamaru-at-sys.eng.shizuoka.ac.jp
(「-at-」を「@」に置き換 えて下さい)
Tel&Fax 053-478-1257

平成16年7月13日更新

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