Alexander, M.E.,
Moghadas, S.M., Rohani, P., and Summers, A.R., 2006. Modelling
the effect of a booster vaccination on disease epidemiology, J. Math. Biol., 52: 290-306.
Choo, K., Williams, P.D.,
and Day, T., 2003. Host mortality, predation and the evolution of
parasite virulence. Ecol. Lett.,
6: 310-315.
Hagenaars, T.J.,
Donnelly, C.A., and Ferguson, N.M., 2004. Spatial heterogeneity
and the persistence of infectious diseases, J. theor. Biol., 229: 349-359.
4.
齋藤保久(Dept. of Math., Kyungpook National Univ.,
Korea)「個体群動態モデルの数学および時間遅れ」
単一の生物種の個体群動態を記述する基本
的なモデルでは,周りの環境との相互作用がなければ,個体群は平衡状態へ向かう。しかしながら,より現実的に個体群の動態を理解するためには,周りの環境
との相互作用といった外的な要因や,個体群自身がもつ内的な構造(年齢やサイズ)を考えなければならない。指定したセミナー文献では,個体群における後者
の影響について考察している。
単一種の個体群を若齢期と成熟期の2つのステージに分けると,個体群はどのような動態を示すのか?セミナー文献の第11章では,ステージ構造を考慮したモ
デリングから導出される平面(2次元)の微分方程式が,若齢期から成熟期へのステージ推移率を考慮することによって,多様な個体群動態を実現させることを
数学的に論じている。なお,個体間において若齢期の長さに差がないときは,モデルは時間遅れを有した方程式となる。
扱われる数学も興味深い。セミナー文献の第11章のほかに,同章に登場するモデルの解析に用いられる数学理論が述べられた付録Aを大いに参照されたい。
Horst R.
Thieme著(齋藤保久監訳)「生物集団の数学(上)—人口学、生態学、疫学へのアプローチ」日本評論社,東京,2006年11月.
(原著:Thieme, H.R., 2003.
Mathematics
in Population Biology, Princeton University Press, Princeton.)
→ セミナー対象:第11章および付録A(注:このwebページにアップロードされ
ているpdfファイル資料のページ番号は上記の出版された文献のページ番号とずれていますが,このpdfファイル資料をセミナーでは用います),
第11章の図11.1,図11.2,図11.3,図11.4,図11.5,図11.6。
5.
中丸麻由子(東京工大・社会理工学研究科)「他の生物では見られない人間特有の社会行動・社会現象をどうモデル化していくのか?」