Since 13/04/2010
Updated on 20/11/2010


2010年京都大学数理解析研究所共同利用研究集会


第7回 生物数学の理論とその応用
Theory of Biomathematics and Its Applications VII

平成22年11月16日(火)~11月19日(金)

於  京都大学数理解析研究所 111号室

日本数理生物学会後援



全 日程を無事盛会の内に終了しました。 参加者,講演者の皆様にお礼を申し上げます。



1  目 的

21 世紀の科学の発展は,理論的・ 実践的に生命科学の著しい進歩に大きく依拠し, 生命科学の諸問題を解明する数理モデルの構築とその数学的基盤の確立が数理科学に強く期待されています。 数理生物学から生まれたカオスや,生物のロバストな共存を表すパーマネンスという新しい数学的概念は,力学系の安定性や振動といったそれまでの概念と問題 意識を超えたものであり, 種の多様性や絶滅リスク評価などの現実的問題の解決に有益な指標を与えています。 また,構造化個体群モデルの数学的理論の定式化においても 発展方程式理論の新たな方法論が数多く開発されています。 このように,今後の数学の発展においては, 生命科学が提起する諸問題の数学的定式化,その理論解析の進展とともに,それらの生命科学研究への還元による相互作用の促進が重要な課題です。 本研究集会では,数理科学における基礎理論や解析手法を生命科学における現象理解に応用する研究の発展を目指しながら,力学系にとどまらず,幅広く生物数 学に関連するダイナミクスを解析するための数理モデリングおよび数理モデルの解析手法と理論についての研究交流・討論を行います。 また,これらの数学的解析を応用して様々な生命現象についての情報を導き出す理論的研究などの応用研究の発展・促進,数学以外の分野の研究者が容易に利用 できるような解析・シミュレーションツールの開発も視野に入れています。

2  経 緯

過 去6年にわたり数理解析研共同研究集会「生物数学の理論とその応用」が開催されてきました。昨年度の第 6回は森田善久教授(龍谷大)が代表者として,2009年11月10日~13日(4日間)の日程で開催され,応用数理,生物学の関連分野の一線級 の研究者から若手研究者まで60名を超える参加者が学際的な学術交流を行いました。 この研究集会は,2003年9月に設立された「日本数理生物学会」およびその前身 である「数理生物学懇談会」に拠って我が国の数理生物学および関連する応用数理分野の研究をリードしてきた研究者らによっても支えられ,同学会からの後援 をいただいています。本研究集会に係る研究協力者は生物数学における研究に関して, 国際的な研究活動をそれぞれ進めながら,生命系の提起する数学的諸問題の各分野において我が国の研究を大きく発展させてきました。 特に,様々な数理モデルによって,生物のパターン・機能的応答機構の形成,種の共存条件や絶滅過程,進化ダイナミクス,感染症伝染ダイナミクス,免疫系応 答ダイナミクスの理論的研究を進めるとともに,非線形力学系の数学的理論や確率過程モデルの発展にも寄与してきました。

3  研究代表者

瀬 野裕美
広島大学大学院理学研究科数理分子生命理学専攻      
〒739-8526
東 広島市鏡山1-3-1        
Phone & fax.082-424-7394
       
http://www.math.sci.hiroshima-u.ac.jp/~seno/
Email.seno=at=math.sci.hiroshima-u.ac.jp      

4  参加費・参加登録

           参 加費無料。一般講演については下記の通り申し込みと講演受理が必要ですが,参加のみについての事前登録は不要です。

5  実施内容・プログラム

本研究集会は,以下の特別講演,企画セッション,一般講演(口頭発表のみ)から成ります。

特 別講演
        三村昌泰(明治大・先端数理科学インスティテュート)
            「自己組織化現象とモデリング」
        西浦康政(北海道大・電子科学研究所)
            「ヘテロ媒質が生み出す自発的リズムと空間構造」

企 画セッション(オー ガナイザ:合原一究・永野 惇)
            「生物の実データに基づく数理・統計モデル解析」
                    講演者:合原一究(京都大)
朽 名夏麿(東京大)永 野 惇(農業生物資源研)山道真人(総研大)

一 般講演(申し込み受付は終了しました)

プ ログラム】    PROGRAM (Japanese) .pdf      PROGRAM (English) .pdf

要  旨 集】    ABSTRACTS .pdf

な お,本 研究集会における一 般講演を含む研究成果については, 京都大学数理解析研究所の講究録としてまとめます。

6  一般講演申し込み・発表要項

申し込み受付締切日】 平成22年8月28日(土) 【終了しました】

申 し込み方法講演申込 書 を電子メイル本文に転載・記入の上,上記の受付締切日までに
                          
seno=at=math.sci.hiroshima-u.ac.jp
         までお送りください。その際,件名(Subject)は、「第7回TBMA講演申し込み」としてください。

         申込書中,講演者氏名,所属,講演題目の英語表記の併記もお忘れなきようお願いします。
         なお,希望する講演者には旅費援助ができる可能性があります(下記参照)ので,申込書の該当欄に明示してください。

【講 演受理についてプログラム編成上,受理できる一般講演数には制約があります。お申し込みいた だいても講演をお断りする場合がありえますことをご了解ください。お申し込みいただいた講演の受理・不受理については,すでに各申込者に電子メイルにてお 知らせ済みです。

【講 演受理後のアブストラクト提出受 理された講演については,本研究集会のこのweb page上で公開するためのアブストラクト(申込書記入の講演内容要約とは別途)のご提出をお願いします。
                    提出締切日:平成22年10月2日(土)
                    提出方法,提出先:アブストラクトのpdfファイルを
電 子メイルに添 付して,seno=at=math.sci.hiroshima-u.ac.jp まで。
                    書式:A4版1ページ(自由形式ですが,一般的な研究発表要旨について必要な情報の記載を必ずお願いします) 

【一 般講演発表本研究集会では,各一般講演の発表時間として,「講 演20分+質疑応答5分」を予定していま す。また,すべての講演者に液晶プロジェクタの利用をお願いします。講演の際に液晶プロジェクタに接続してご自身が使用するPCにつきましても,原則とし て,各講演者毎に責任をもって用意していただくようにお願い致します。そのPCの用意が困難な場合には,研究代表者 瀬野まで事前にお知らせください。なお,スライドの作成については,数式や文字は見やすいように大きめ のフォントの使用をお願い致します。 

【旅 費援助講演を受理された学生を中心に(申込書の希望有無に応じて)旅費の一部を援助 できる予定です。ただし,同一の講演者について,他の旅費補助がある場合には,本研究集会からの旅費援助はできません。本研究集会からの旅費援助は,他の (公的な)旅費援助がない場合にのみ希望を申し込むことが可能です。また,講演会計監査の都合上,旅費の支給は,本研究集会終了後, 京都大学より銀行振込みされます。 予算には限りがあり,ご希望に沿えないこともありますことをご了承ください。 

【講 究録本研究集会での研究発表は,数理解析研究所講究録として刊行します。
                    提 出締切日:平成23年3月31日(木)
                    提出方法,提出先:pdf形式の原稿ファイルを
電 子メイルに添付して,seno=at=math.sci.hiroshima-u.ac.jp まで送付。
                                        (ファ イル容量などの問題で電子メイル添付による提出が難しい場合は別途ご相談ください)
                    書式:A4版10ページ程度 
和文書式サンプル.pdf 和文書式サンプル.tex 英文書式サンプル.pdf 英文 書式サンプル.tex
                                        (厳 格な様式はありませんが,数理解析研究所からの原稿作成上の注意のうち,ページマージンサイズは厳守をお願いします) 

お 問い合わせは,研究代表者 瀬野裕美までお気軽にお知らせ下さい。 皆様のご参加をお待ち致しております。