【投稿日】2011.10.21
日時: | 2011年10月20日㈭ 15:00−17:00 |
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場所: | 青葉山キャンパス 工学部 青葉記念会館 大研修室 |
概要: | 「平面のタイリング」と「多面体の展開図」という、目で見て楽しいご講演をしていただくことになりました。 とっつき易さとは裏腹に非直感的なことが起こったり、簡単そうで難しい未解決問題がたくさん残っていたりして、近年多くの数学者や計算機科学者を魅了している研究分野です。 一見関係なさそうなタイリングと展開図にも意外な繋がりがあるので、その点についてもご期待ください。 |
14:50
開場
15:00−15:50
堀山貴史 先生 (埼玉大学理工学研究科)
回転によるタイリングと繰り返し模様
タイリングは、基本図形に平行移動、回転、すべり鏡映などの単純な操作を繰り返し適用することにより、隙間なく重なりなく平面を埋め尽くすことを指す。 タイリングは、たとえばエッシャーの絵画や正倉院裂などの織物に芸術的モチーフとして見られるだけでなく、壁紙やカーテン、着物のデザインなど、身のまわりに広く見受けられる。 本講演では、デザイナーの知的支援を目標に、タイリング可能な基本図形を生成する手法を、特に回転操作によるタイリングに注目して紹介する。
15:50−16:10
自由討論
16:10−17:00
上原隆平 先生 (北陸先端科学技術大学院大学情報科学研究科)
複数の多面体を折れる展開図
多面体の展開図と言えば,どのようなものを思い浮かべるだろうか? 例えば立方体の展開図として十字架型の紙を思い浮かべる人も多いだろう. しかしこの展開図を上手に折ると,4面体も折れると聞くとどうだろう. 意外なのではなかろうか. 実はこの展開図からは,異なる23種類の多面体を折ることができる. このように,与えられた多角形を展開図としてもつ立体,あるいは逆に与えられた多面体から得られる展開図には,わかっていないことが多い. 本講演では,2種類以上の立体を折れる展開図にテーマを絞り,近年得られた結果や,未解決問題について述べる.