【投稿日】2012.1.26
日時: | 2012年1月26日㈭ 13:30−17:00 |
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場所: | 青葉山キャンパス 情報科学研究科棟 6階小講義室 |
13:30−15:30
戸田 晃一 氏(富山県立大学大学院工学研究科)
「広田の双線形化法」の多重線形化について
ソリトン方程式の解を構成する手法の一つに,広田の双線形化法(または直接法)がある。 解を求めたいソリトン方程式に対し「適当な」従属変数変換をおこない,「広田微分」とよばれる微分演算子を用いて,双線形形式に帰着させる。 この手法は簡便にして非常に強力なことで知られる。 本講演の前半では,広田の双線形化法について,KdV方程式を例にして,具体的な計算過程を紹介する。 そして講演の後半で,この双線形化法の拡張の一つである,多重線形化について紹介する。 (数学的な厳密性にこだわらずに,アイデアを理解してもらえるように話をしたい。)
15:30−15:45
自由討論
15:45−16:30
久保 英夫 氏(東北大学大学院情報科学研究科)
モスアイ構造への数理科学的アプローチ
モスアイ構造とは、物質表面の微細構造であり、あらゆる角度から侵入してくる光の殆ど全てを吸収するという驚異の光学特性をもつものである。 このような構造が生物のなかに多々隠されており、それを材料設計に応用する学問がバイオミメティクスである。 本講演では、その一端を紹介したい。 更に、無反射ポテンシャルをもつシュレディンガー方程式とのアナロジーから、モスアイ構造の中にソリトンが形成され得る可能性について議論したい。 また、その背景にあるKdV方程式の逆問題とモスアイ構造中の屈折率の同定問題に関する問題提起を行いたい。
16:30−
自由討論