【投稿日】2015.2.10
日時: | 2015年2月10日㈫ 15:00−17:00 |
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場所: | 青葉山キャンパス 情報科学研究科棟 2階大講義室 |
世話人: | 尾畑伸明 |
15:00−15:50
片岡 駿 氏(東北大学情報科学研究科)
頂点情報を考慮したコミュニティー構造抽出のためのマルコフ確率場モデリング
ネットワークからのコミュニティー構造の抽出はネットワーク科学の基本的な問題であり,コミュニティー構造を特定することで,機能的に関連した頂点集合の発見や頂点間の未知の繋がりを予測することができる.従来のコミュニティー構造の抽出方法では,ネットワークの繋がりの情報にのみ注目してコミュニティーの構造の推定が行われている.しかしながら,コミュニティー構造抽出に使用されるネットワークは対象となるシステムをグラフ構造に抽象化したものであるので,現実のネットワークではそれぞれの頂点も何らかの情報を持っていると考えるのが自然である.本講演では,ネッワークの繋がりの情報だけでなく頂点情報も考慮したマルコフ 確率場モデルの構築を行い,そのモデルを用いた効果的なコミュニティー構造の抽出アルゴリズムについて紹介する.
16:10−17:00
高安 美佐子 氏(東京工業大学総合理工学研究科)
企業間取引のビッグデータと数理モデル
日本では,サービスやモノの流れが記録されている100万社に及ぶ企業間の取引関係のネットワークの情報がある。 これは、世界的にも類を見ないデータベースであり、研究者、企業、省庁などからその利活用が注目されている。 本講演では、データベースを解析した結果得られた様々な数理的性質を示し、それらの性質を再現する数理モデルを導入する。 また、そのモデルを用いた予測シミュレーションなどについても解説する。