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ワークショップ情報

第64回ワークショップ

【投稿日】2017.10.16

概要

日時: 2017年10月11日㈬ 15:10–16:00
場所: 青葉山キャンパス 情報科学研究科棟 2階大講義室
備考: 情報科学研究科研究科重点プロジェクト「数学と諸分野の協働推進による学際的・総合的な新領域研究の開拓」第17回講演会を兼ねています。
なお、本講演会は「第3回人工知能学研究会」の一部として開催します。

プログラム内容

15:10–16:00

石川 博 氏 (早稲田大学 理工学術院)

講演題目

視覚の数理モデルと構造付き予測問題

概略

視覚は人間の感覚入力のうちおそらく最も大量の情報を処理するものだが、それでも周りの環境についての情報のうち、ごく一部を2次元の画像として得て、そこから脳内で最も可能性の高い情景を再構築しているものである。そのためには、ありうる情景の情報表現があらかじめ存在している必要であるが、コンピューター上の画像や、網膜上に並ぶ視細胞の信号の総体としての視覚入力の表現は、一般性が高い一方、見えている物体や状況の認識につなげるための構造を明示的に表現しない。しかし記憶容量、効率、そして汎化性の観点からは、まさにそのような偶然でない構造を情報表現することが必要である。最近の人工知能ブームの原因である畳み込みニューラルネットワークは、その構造から暗黙のうちにそのような表現をしていると思われる。本講演ではこれらの点を説明した後、JST CREST 数理モデリング領域におけるプロジェクトで進めている研究のうち、構造付き予測問題の最新成果(ラフ画の線画化、白黒写真のカラー化、画像補間)を紹介する。

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