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ワークショップ情報

第76回ワークショップ

【投稿日】2020.02.17

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、次年度以降に延期となりました

概要

日時: 2020年3月10日㈫ 11:00–11:50
場所: 青葉山キャンパス 情報科学研究科棟 2階中講義室
備考: 本ワークショップは数理科学連携研究センターの支援により開催します。

プログラム内容

11:00–11:50

井元 佑介 氏 (京都大学)

講演題目

統計的因果探索に基づく制御ネットワーク推定

概略

近年、多種多様のデータが採取できるようになり、そのデータから様々な現象の相互作用を表すネットワークモデルを推定する研究が盛んに行われている。生命科学においては、細胞分化を誘導する遺伝子発現のデータから、遺伝子発現の転写制御を表す遺伝子制御ネットワークを推定し、生物の多様性を理解する試みが行われている。 本研究では制御ネットワークに基づいて記述される現象のデータから統計的因果探索手法"LiNGAM"を応用して制御ネットワークを推定することを目的とする。LiNGAMは非介入データから因果ネットワークを多項式時間で一意に推定できる手法であり、データが因果ネットワークに対応するある数理モデルで記述されるという仮定のもとで理論が構築される。その数理モデルは線形・非線形モデル、時間発展モデルなどが提案されている。本研究では制御ネットワークに対応する力学系モデルに基づくLiNGAMを新たに考案し、データから制御ネットワークを推定する手法を提案する。提案手法は少ないタイムステップのデータでも推定できること、推定された制御ネットワークは制御の種類(促進・抑制)も推定できることが特徴である。 本講演は平岡裕章氏、斎藤通紀氏、小島洋児氏(京都大学)、清水昌平氏(滋賀大学)、前田高志ニコラス氏(理化学研究所)との共同研究(WPI-ASHBiプロジェクト)に基づく。

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