多くの美しい模様の対称性と周期性は群論で支配されますが、フラクタル性と準周期性に支配される模様もあり、近年そのような原子配置を持つ物質の特異な物性が注目されています。私は、そのような(準)周期性を発見するための計算論的な手法に興味があり、また準周期的性が発案された(関数・ディオファントス)近似理論により 高速な近似の手法を考案したいと考えています。
ナノテクノロジー、バイオ、超臨界と全く異なる分野の融合領域で仕事をしております。今まで、数学とは全く縁がありませんでしたが、フォーラムで幅広い話題が聞くことができ、発想の融合で、何かをつかめればと期待しております。
生物/無生物の自律運動(集団運動も含む)或いは自発運動に興味があり,数理的立場から研究を行なっています.私にとって,細胞が自律的に動く様子はどうにも不思議でならず,細胞分裂,集団運動などに至っては“クレイジー”です.今後はこれらの現象を研究しながら,医学系研究科として社会にどう役立てるのかを考えていきます.
生物が示す驚異的な能力は、いったいどのような「からくり」から生み出されているのでしょうか?われわれは、ロボットを作りながら、このような「生き生きとした」能力の発現原理の解明を目指しています。具体的には、自律分散制御や自己組織化といった概念を足がかりとして、アメーバのように変幻自在に変形するロボットや、歩行・走行ロボット、さらには自己組み立てや自己修復といった研究を行っています。
流体シミュレーションが単なる解析技術にとどまらず、設計者の発想を支援し「ものづくり」の役に立つ技術となることを目標にしています。研究面では、流体のシミュレーションから、進化的計算法、多目的最適化、応答曲面法、データマイニングと使用する数理モデルが広がってきました。高次元可視化、時系列解析やデータ同化にも興味を持っています。フォーラムで幅広い話題が聞けることを期待しております。
植物分子生物学出身で数学とは無縁の研究生活だったのですが,近年の生命科学のデータの増大に伴いデータマイニングが重要になってきました.現在は遺伝子発現データなどの大規模データをもとにした,遺伝子機能推定法に興味をもっております.
医学系研究科医用画像工学分野で脳・神経系の機能解明を目指して生理学的研究を行っております.最近は,大脳基底核線条体で我々が発見した,非常に遅い時間経過の自発カルシウムリズムが,どのようなメカニズムで発生し,どのような特徴を持ち,どのような機能を持っているのかについて研究を進めております.データは無数にあるのですが,数学,情報処理の素人ですので,そのデータをどのように料理すればよいのか分からないことが多々あります.非常に面白い現象ですので,皆様のお力添えを頂きながら研究を進めて行ければと思っております.よろしくお願いします.
代数幾何と凸体幾何との関連を研究する「トーリック幾何」にずっと関心を持ってきました.1970年代にSeshadriとの共同研究で得た結果が, 結晶に関する小谷・砂田理論および準結晶と思いがけず関連しそうなことを, 学内で2010年1月に開催されたCRESTシンポジウムで気付きました.それ以来, ずっと研究を続けています.いずれ材料科学にも役立つのではないかと期待しています.
医学系研究科生体情報学分野で神経生理学の実験的研究を進めています。海馬、小脳、延髄、末梢神経節等をモデルにシナプスやニューロンの機能を解析してきました。脳の数理モデルや細胞のシュミレーション、確率論的進化論、bioinformatics等にも興味があり、最近はIT技術を応用したユニークな発想でこれまでの研究を補強できないかと模索中です。数学には例外がありませんが、生命科学は例外だらけです。それぞれが数学と生命科学の魅力にもなっていますが、本フォーラムを通じ応用数学からの刺激と啓発を期待しています。
従来の実験の説明から、新たなパラダイムとしての新物質の予言が可能なクーロン多体系問題の精密解法理論の確立を目指し、スーパーコンピューターを活用したシミュレーション計算により、基本の基本である原子の量子力学からナノテクノロジー用デバイス設計開発までに対し、教科書を書き直すレベルの研究を目標に努力しています。
数学科出身の産科医です。生命を複雑系として捉える場合、複雑系が生命として機能する最小単位(マイクロオーダーの生物学)とその計測技術、非線形非定常信号の解析手法が必要になります。この領域では、ゆらぎと散逸構造が当たり前のように作用し合い、機械的な動きと確率論的な動きが等価値を持って現象に現れてきます。現在、複雑系が発生する胎児の生理学を中心に、これらの学問を地道に進めております。
私は、カオス力学系に関する基礎理論を主に数値計算を用いて研究しています。カオス的な振る舞いは、一見して不規則で出鱈目なように見えますが、実はその背後に美しい様々な法則が潜んでいます。私は、その背後にある 法則を見つけ出すことに興味を持っています。さらに、その背後に潜む法則を用いてカオスを予測したり、制御したりすることにも興味を持っています。カオス力学系は、様々な分野との関わりが非常に強い分野です。この応用数学連携フォーラムを通じて色々な分野の方々と交流することで、カオス力学系の理解を深め、さらに研究の新しい方向性を探っていけたらと思っています。
専門は偏微分方程式論です。解の形状等の幾何学的性質を知ることを目的に研究して来ました。特に拡散現象と領域の幾何の関係に興味を持っています。最近は,自然現象に現れる幾何学的対象を逆問題の視点から数学的に意味のある方法で特徴付けるという広いテーマを模索しています。
脳の働きを分子細胞レベルで解明するために,ショウジョウバエの求愛行動をモデルにして研究しています。学生時代,四肢の形態形成メカニズムを研究する過程で九州大学の数理生物学グループと出会いました。四肢の形態変化を細胞力学的に捉える彼らの解析手法は物事の本質を捉えているように思え,まさに目から鱗が落ちた気持ちがしました。研究対象を脳に変えましたが,数学的に現象を解析できる可能性を本フォーラムを通して探ってゆきたいです。よろしくお願いします。
専門は複素解析学全般ですが、その中でも特にタイヒミュラー空間、擬等角写像、幾何学的函数論に興味を持っています。ここ数年はモーメント問題、Schurアルゴリズム、連分数と幾何学的函数論とのつながりも興味を持っております。単葉函数論において開拓されたLoewner方程式の理論が、近年、確率解析に応用を見いだしていますが、その方面も函数論の立場から研究してみたいと思っております。
私は、主にグラフ上の量子ウォークと呼ばれるランダムウォークの量子的類推から生まれた数学的なモデルに関する研究をしています。この"ウォーク"はここ10年位前から、着目されるようになり、研究の歴史が浅く、その実態が未だに不明なところが多いですが、局在化や線型的拡がりなど、面白い性質がたくさん見つかっています。量子ウォークは生まれたてで、なかなか思い通りにならないことはありますが、この新しい量子モデルの、素過程としてのさまざまな応用の可能性を、フォーラムを通じて探ってみたいと思います。
数理生物学を研究分野としています。研究の対象となる生命現象は問わないのですが,対象とする生命現象に関する問題について,数理モデリングによって合理的な数理モデルを構築し,その解析によって得られる数理的な結果に基づく生物学的考察を行うスタイルで個々の研究課題を進めてきました。特に,生命現象と数理の間の連関性(これを一般的に数理モデリングと呼んでいます),つまり,数理の表現とその対象とする生命現象の構造や性質との間の整合性について強い関心とこだわりをもって研究しています。数学だけでも,生物学だけでも成立しない数理モデリングの面白さにさらにはまってみたいと思っています。
生物のパターン形成の数理モデルを非線型偏微分方程式論からの興味で研究してきました。
具体的には、発生段階での形態形成のモデルとしてよく用いられている反応拡散系によるパターン形成のメカニズムの研究、また、赤血球膜の形態変換を曲げエネルギーを最小にする曲面の分類の問題ととらえて、それに関する数学的に厳密な理論の構築を目指しています。
最近は、ヒドラの再生実験をやりながら、そこに潜む数学的問題を掘り起こしています。
時間可逆な(対称)マルコフ過程、特にその大偏差原理に関わる話題に対して、ディリクレ形式を用いて解析することを行なってきました。応用を意識して数学をやったことはないのですが、個別のマルコフ過程の詳しい解析をめざすことで、少しずつ応用にシフトしたいと思っています。
群作用のある無限グラフ上のランダムウォークの解析、また離散確率模型のスケール極限に興味を持ち研究を行っております。現在の目標の一つは、非従順な群作用のあるグラフの構造を、ランダムな部分グラフ(パーコレーションクラスター)上のランダムウォークを用いて、確率論的、幾何学的に調べることです。様々な研究分野の方々から刺激を受けて、自分の研究に取り入れて行けたら、と考えています。
画像計測、画像認識、コンピュータビジョン、ロボット視覚など色々に呼びますが、画像情報を扱っています。出発点からずっと数理的なアプローチをしてきました。形やテキスチャの記述と、画像からの3次元空間の復元の2つが、興味を持っている大きなテーマです。どちらも、近年、数学の方々が大いに貢献をして、目覚ましい進展を得ている分野です。面白い議論が出来ればと思っています。
数学は残念ながら不得意なのですが、数式を眺めているのは大好きです。専門は数値熱流体工学ですが、現在は材料力学系の研究室で熱流体工学の実験を始めました。実験の測定結果を分かりやすく整理し”つかえる”ようにするには、数式で表すことが重要だと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。
材料、とくにソフトマターとよばれる柔らかい物質の巨視的物性を原子分子レベルのシミュレーションから特徴づけることに興味を持っています。また、計算機シミュレーションに限らず、実験データも含めて、データから有用な情報を抽出し、検証可能なモデルとの整合性を比較検討する一般的な枠組みの構築にも興味があります。このような枠組みを数学、材料の方々と協力して作っていければ幸いです。
日本バイオインフォマティクス学会の東北地域部会としてバイオインフォマティクス的手法の普及と人材育成とを考えています。いずれにおいても数学との関わりは強く、自分自身の理解不足を痛感しています。本フォーラムを通じてご教授いただければ幸いです。
自然界に現れる動的なダイナミクスの数理的解明に興味があります。計算機の力も援用しつつ、複雑な非線形現象の背後にある数理構造を垣間見たいと思います。遷移的なもの、不安定なものが実はがちっとした安定なものより重要で、そこからの視点で何が見えるか最近は考えています。
フィードバック制御、画像処理、信号処理、ロボティクスなどについて研究してきました。神経ネットワーク解析のための顕微鏡装置、オプトジェネティクス、蛍光画像解析、画像処理などに興味を持っています。膨大な計測結果が得られているのにそれを整理して理解するための数学、ネットワーク素子の機能同定とフィードバック・フィードフォワード結合などの意味理解などを通して、生命システムが外乱に対してロバストにしなやかに応答する仕組みを知りたいと夢見ています。研究室にはいくつかの遺伝子組み換え線虫やゼブラフィッシュがいます。
二次元系や一次元系の半導体では量子ホール効果や量子化コンダクタンスをはじめ多くの量子効果が実験的に確かめられています。半導体は現実のデバイスとして重要であるのみならず、電子系のクーロン相互作用やスピン相関を研究する格好の舞台を提供してくれます。まだまだ新しい発見が続くこの分野で、私たちは、電子系と半導体を構成する核スピンの相互作用とうい新しい研究分野を開拓しています。実験結果の解釈、新しい研究方向の探索には理論の方や数学の方との交流が不可欠であり、今後交流が深まることを期待しています。
My research is concerned with the study of the electronic structure of molecules and biomolecules using computational quantum chemistry methods (86 publications as of November 2011). Further, I am interested in many-body quantum theory, systems science, chaos theory, metabolic engineering, and information theory. Hobbies include the history and philosophy of science, the life and work of Leonardo da Vinci, and the graphic art of M.C. Escher.
数理物理学のさまざまな分野に現れる非線形分散型方程式の研究をしています。特に、分散性と非線形性により形成される孤立波解の安定性を関数解析学的手法を用いて数学的に解析してきました。色々な分野の研究者たちと議論できるこのフォーラムから、多くの刺激をもらえることを期待しています。
2014年4月から新しくスタートした知の創出センターで働いております。知の創出センターは、日本で初めて本格的に稼働する訪問滞在型研究センターです。東北大学から、国際的研究を発信する拠点にできればと思っています。私の専門は微分幾何学ですが、数理物理にも興味があり、特に現在は非可換微分幾何学の構築を目指しています。ぜひ興味のある方々といろいろ討議ができればと思っております。
数学科出身ですが数学そのものからは長い間離れて,企業で臨床MRI装置のイメージング技術の研究開発に従事してきました.現在は,医学系研究科画像情報学分野にてMRIの画質評価や改善の研究をしています.このフォーラムで刺激を受けて,何かMRIの新しい画像化技術に結び付けていければと考えています.
(超)曲面の幾何、可積分系方程式のカオス性、多重調和写像を通して数理物理を論じるtt*幾何などに興味があります。最近、Clifford環の表現から構成されるスピン作用のある超曲面をすべてモーメント写像で表しました。この研究の推進が他分野とつながることを期待しています。東北大の基礎ゼミでは数理生物学をとりあげ、数物はもちろん、医学部や工学部、経済学部、教育学部の学生さんと楽しく学びました。
低次元位相幾何学,特に結び目理論の研究をしています.最近では,色付きJones多項式の漸近挙動に現れる不変量の位相的性質を調べています.
出身は学部までは数学科ですが、大学院は経済学部で数理統計学や数理ファイナンスを学んできました。現在は、数理ファイナンスを中心に研究をしており金融派生商品の価格や感応度の評価問題の研究を行っています。今後は、破産理論など保険数学の問題や拡散過程の統計的推測など数理統計学の問題にも興味を持って研究をしていきたいと思っています。
生命の信号処理機構と、動的なパターンが関わる機能に興味をもっています。主に 反応拡散を基盤とした数理モデルを用いて、様々な時空間パターンの形成過程や、そのパターンならではの機能について研究をしています。数理、物理、化学、工学、 複雑系、生物物理などの分野との関わりの中で、現象の切り取りやシステム構築に 対して、シンプルな数理のことばでの記述を目指しています。多彩な話題が集まる このフォーラムを通して、数学の力を勉強させていただきたいと思っております。 どうぞよろしくお願いいたします。
ディジタル信号処理を専門に研究を行っています.音声や画像,映像などのあらゆる信号がアナログからディジタルへと移行してきた現代において,ディジタル信号処理はますます重要性の高まってきている学問分野です.ディジタル信号処理のあらゆる技術のベースとなるのはやはり数学であり,数学なしではどんな技術も成り立ちません.本フォーラムを通して,さまざまな数学の知識を学び,信号処理に応用できる新しい数学的アイディアを見いだせればと考えております.
加齢経済担当。人口構造の高齢化が社会経済に及ぼす影響と、現在の社会経済制度が出生行動に及ぼす影響を近代経済学の手法で分析しています。個人の行動を予算や時間の制約条件下での効用関数最大化モデルを作り、理論的に概観した後に、実証データで回帰分析をするというパタンが多いです。経済学は、事態を「多い少ない」という問題に還元して考えることが多いので、数学の活躍できる場は多いと思います。
身の回りにあるゴムやゲル、液晶、ペンキのような柔らかい物(ソフトマター)に興味があります。ソフトマターは、高分子や液晶、コロイドなどの集合体で、広くは生物もソフトマターの一種だと考えることができます。ソフトマターは秩序構造と不均一性が共存してその機能を発揮しており非常に複雑な問題ですが、その中に含まれる普遍的な性質を明らかにしていきたいと思っています。全く異なった物質であっても、その数理構造には多くの共通点が隠れている可能性がありますので、理論、実験を問わずに様々な問題に触れていきたいと思っています。
規則的な原子配列構造がナノサイズで乱れた構造(欠陥)はその密度が低くても種々の物性に影響、さらに支配します。その原子構造や基礎物性、成因を明らかにし、欠陥を積極的に利用し、新機能の源とすることを目標にしています。特に、基幹半導体材料であるSi、SiGe、新規機能性半導体SiC、GaN、ZnO等について、転位や点欠陥の構造やその発生、変性を、固有な物性をマルチスケールで観察しています。我々の実験的観察による解明には、欠陥モデルに基づく理論的検討が不可欠であり、フォーラムでの支援を期待します。欠陥はあまりポジティブな印象がありませんが、一病息災といわれますように、よく知り、うまくなだめ、共に生きることが重要だと考えます。
遺伝学、分子生物学をベースにして、植物の受粉反応の理解を使用としています。数学とは縁がなくて最近まで来ましたが、遺伝学の基礎には統計学があり、品種改良である育種学の基礎には、実験計画法があり、数学とはそれなりに縁があります。受粉を制御している遺伝子は、花粉と雌しべで共進化をしており、そうしたことが「数学的美しさ」と関係があるのかも興味があります。2000年以降、遺伝子発現を網羅的に解析ができるようになり、大量の数字をどう扱えばよいのか、日々、悩んでおります。そうしたことを、このフォーラムを通じて、ご指導、ご協力いただけると幸甚です。
学部時代に応用数学を学びました。大学院を出てから、社会科学の諸問題に興味を持っています。たとえば、公平分割の手法とか、仲裁手順の開発に嵌っていました。いまは主に数理的な手法を用いて空間経済学を研究しています。
グラフ上で定義される難しい問題に対する、アルゴリズムを研究しています。特に、一般にはNP困難でも、グラフパラメータやグラフクラスを制限すると多項式時間で解ける問題に興味があります。グラフパラメータとしては木幅やバンド幅、グラフクラスとしては平面グラフや区間グラフなどを扱っています。また、グラフの静的な性質にも興味があり、いわゆるグラフ理論の研究も行っています。現在は徳山研究室に所属しているので、計算幾何を勉強中です。
「ものの形を決める本質とは何か」という問題意識のもと界面発展方程式を用いた研究と、「そもそも自然法則とは何か」という問題意識のもとトポロジーを用いたカオス研究を行っています。最近は哲学、心理学と数学との融合に関する研究にも興味を持っています。
代数解析学(表現論)を専門としています。D加群、超関数、群やリー環の表現論、ヤング図形や対称群などの組み合わせ論、行列式などの不変式、超幾何関数やゼータ関数などの特殊関数などを扱ってきました。また、グレブナー基底に関する本の翻訳のメンバーに加わったり、CRESTの映像表現に関する研究に参画したりしています。いろいろな出会いを楽しみにしています。
Hele-Shaw流に現れる界面運動について、その動く領域のもつ幾何学的保存量に着目し, 界面の挙動に対する力学系的構造を明らかにすることを目標にしています。また、変分問題の解や固有函数の形状など、“かたち”の数学的表現方法やその解析に興味をもっています。数学は単純化したモデルを対象としますが、そのことから逆に現象の普遍的な数理構造を導き出すことができると信じています。このフォーラムを通じ、多様な自然現象やそれを解析する人の生き様を学び、相互に刺激し合えればと思います。
非線形数理および流体力学に興味があります。対象としているのは例えば、回転している球の上での大規模流やミクロな生物の周りの流れといった多数の複雑な物理を有するものですが、それらの中の本質的な部分だけを取り出したシンプルなモデルを構築し、現象を予測・説明したいと考えています。AMFを通じて様々な分野の研究に触れ、これまでの研究内容に対する新しい解釈を見出すとともに、今までに取り扱ったことのない問題に挑戦する機会を得ることを期待しています。
ケーラー多様体内のラグランジュ部分多様体の変分問題をリー群やリー環, 表現論, 調和解析を用いて調べています. 最近では,曲面論と可積分系理論, およびその離散化に興味を持っていて, 離散的な対象に対する幾何学を数学の立場から構築し,それらを様々な分野へと応用させることを目指しています.
出身は数学科で、専門としては、非線型偏微分方程式の解の挙動を古典的な手法でどこまで解明できるか、探求しています。例えば、幾何光学近似のアイディアを用いて漸近解を構成するなど。一方で、色々なことに関心を持っています。最近は、非線型光学に興味を持ち、非可換な世界にも近づきつつあります。また、生物を規範とする光学的な材料設計に数理の視点を持ち込むことができればと考えています。
偏微分方程式論を専攻し、現在は微分作用素のスペクトル問題や曲線・曲面上の微分方程式について研究しています。微分方程式論と曲率やホモロジーなどの微分幾何・位相幾何学的性質を用いて解析的な事柄と幾何的な事柄の関係性をもっと知りたいという夢はありますが、まだまだ勉強不足な感じは否めません。まずは応用を含めて多くの話題が集まるこのフォーラムを通して視野が広がるように努力したいと思います。
与えられた条件の下でもっとも良い答えを見つけるという、最適化問題について理論的な研究を行っています。最適化問題は、連続変数を扱う連続最適化と、整数のような離散変数を扱う離散最適化に大きく分けることができますが、私は離散最適化を主に研究の対象としています。現在は、解きやすい離散最適化問題はどのような構造を持っているか、進めています。
自然界に見られるパターンの自律的形成のメカニズム解明を目標として研究を行っています。特に、形態形成など生物に見られるパターン形成に興味があり、モデルとして重要な役割を果たす反応拡散系の解の性質について解析を行っています。また、数値実験も行っており、ヒドラの頭部再生モデルについては、数学的解析と数値実験をあわせて研究を行ってきました。今後は生物実験も行いながら、新しい現象を発掘したり、数学的に得られた結果から新しい現象の可能性を示唆することなどができればと思っています。
専門は代数的組合せ論です。代数的組合せ論というのは代数を用いて組合せ論の問題(グラフ、デザイン、コード等)を解いたり、逆に組合せの対象から面白い代数的な対象(保形形式、Riemann予想類似、量子群の表現論等)を考えたりします。組合せ論の問題は多様で、統一理論はあまりないと一般には考えられているかもしれませんが、アソシエーションスキームの理論の下、多くの組合せ論の問題が統一的に扱うことができるという所もこの分野の魅力の一つです。私は代数と組合せ論の絡み合いの中で生じる面白い数学的現象について研究していけたらと思っています。
私は、これまで医療・環境等の諸科学分野における研究者と共に、それらの分野で見られる流体現象のメカニズム解明に取り組んできました。その過程において、「いかに異分野研究者同士で共通集合を見出し、互いの短所を補完し合い、また長所を生かすか?」ということの大切さを実感しました。そこで、本フォーラムでは、「異分野協働をいかに深化させるか?」について様々な議論から考察していきたいと思います。
専門は統計物理・計算物理です。磁性体のIsing模型のようなミニマムな数理モデルを使って複雑に見える自然現象の本質をつかまえることが喜び です。これまで相転移ダイナミクス・準安定状態の基礎論、ランダム・フラストレート系のガラス的な遅い緩和、トポロジカル欠陥にまつわる諸現象、 複雑ネットワークを念頭に置いた無限次元系に固有な相転移などの研究を行ってきました。扱ってきたテーマには数理的な側面の強い題材も多いので、 ぜひ数学、その他の分野の方々との交流を通して互いの研究を発展させていければ、と思っています。
専門は統計物理です.現在の研究テーマは複雑ネットワークになります.特に,ネットワーク上に配置された格子モデル(パーコレーション 、格子確率過程、スピン)の示すダイナミクスを研究することで,ネットワーク構造とその上で起こる臨界現象の性質との数学的関係を探っ ています.関連して nonamenable graph の研究も行っています.
様々な話題に接することのできる本フォーラムを楽しみつつ,研究の視野と交流の輪を広げていきたいと思います.よろしくお願いします.
学部から博士課程まで物理教室で教育を受けましたが今は数学教室にいます。自然科学の理論の根底にある新たな数学的構造を発見したいという意味で、数理物理学を研究しています。くりこみ群と呼ばれる、1970年代に確立した理論物理学の描像を、無限自由度のランダムな現象を解析する数学として確立する手がかりを探しています。
専門は偏微分方程式論で数理物理学などに現れる非線形シュレディンガー方程式を中心に研究しています。特に定在波解の安定性を研究していました。現在は解の時間大域挙動に興味があります。様々な研究分野の方々と交流によって視野が広がることを期待しています。
力学系、とくに偏微分方程式が生成する無限次元力学系に対して、ダイナミクスの不変集合としての解の具体的な性質を「精度保証付き数値計算」を併用して検証するための手法を考察しています。主に扱っているのは「Conley指数」と呼ばれる(コ)ホモロジー群で、代数トポロジーにより偏微分方程式の解を求める、というちょっと変わったやり方に惹かれてます。東北大に来て、「熱拡散因子の最適配置」という最適化問題(逆問題?)や、代数トポロジーを応用して金属ガラスの構造解析を、という目的意識で「パーシステントホモロジー」を勉強中です。専門分野は?と聞かれると答えに窮してしまいますが、基本的に自分が心惹かれるモノは分野関係なく首を突っ込んでます。数学に限らず、あらゆる物事はその「本質」を見いだせるかが鍵を握ると思ってます。それを見いだせた時の喜びはひとしおです。このフォーラムではいろんな話題を取り入れ、本質を見いだす旅に出る感覚で活動していきたいです。
脳活動などの時間変動するデータに対しては、定常性を仮定した従来のデータ解析手法では,必ずしも十分な情報が得られません。そこで、情報幾何学を用いて、時間変動するデータから、変動しない情報のみを「射影」して取り出す方法を考案しています。諸分野のデータをこのような視点で捉えることで、これまでには見えなかった情報を見出すという形で、共同研究の輪を広げたいと思っています。
専門は代数的組合せ論ですが、その中でも特に符号、格子、頂点作用素代数を研究しています。符号から格子及び頂点作用素代数が構成出来、格子から頂点作用素代数が構成出来る事から、3者は類似した性質を数多く持ち、例えば対称性を計るt-デザインという概念が、それぞれに定義されています。私はt-デザインを通して、3者の対称性を深く理解する事を目標としています。有限群論や保型形式論など、様々な分野と深い結びつきがある、魅力的な研究対象です。
離散幾何や最適化、計算代数などに興味があり、例えば、有向マトロイドの実現可能性問題という問題を通し、上記分野において基本的な対象である点配置、超平面配置、多面体、線形計画問題、線形相補性問題などの組合せ構造の分類を行っています。その結果をデータベースとして用いて、未解決な予想の妥当性の検証や反例の構成、面白い例の発見などを行い、それをもとにさらなる理論的考察を行っています。情報科学出身で、計算機の力を借りて数学の研究の手助けをしたり、数学を使って情報科学の問題へアプローチすることに興味がありますが、このフォーラムを通じてさまざまな数学の可能性を考えていければと思っております。
現在は統計的学習理論の基礎的な理論を中心に研究しております。統計的学習理論は、受け取った大量のデータからその背後にある本質的な構造を探るための強力な理論として期待されているコンピュータサイエンスの分野です。基礎理論に留まらず、様々なデータに対するデータマイニング技術への具体的な応用など幅をもって取り組んでいきたいと考えております。
I am interested in geometric evolution equations for a family of hypersurfaces moving according to various curvature evolution equations such as curve shortening flow, mean curvature flow, Gaussian curvature flow, and so on. The interpretation of the curvature flow suggests a relation among problems involving phase transition, geometric evolution equations and boundary problems...etc. The Geometric flows is not only a very interesting research object as understanding various curvature evolution equations, but also very active field lying at the boundary among Mathematics, Physics and material science with many applications to each fields.
My research of interest includes algorithms, semantic models and statistical machine learning methods applied to Data mining. More specifically, we would like to improve current web data retrieval, organization on the Internet (including text, images). Towards this objective, several problems have been taking into account such as web clustering, ranking and automatic image annotation. Most of these problems can be formalized as optimization problems. For example, web clustering is to divide search results into group with to minimize the intra-cluster distances and maximize inter-cluster distances. In some cases, previous user judgments or semantic models (such as Word nets) are exploited as constraints to learn parametric functions (possibly in form of probabilistic distributions) to automatically rank, annotate new data for searching, organization.
火山の噴火現象において観測される噴煙や火砕流の運動の特性を理解するために、流体実験を用いて研究しています。また、野外の地質に表れている過去の噴火活動で生じた堆積物の調査結果と、実験結果との比較検討を試みています。本フォーラムでは、地球惑星科学と数学との関連にとても興味がありましたので参加したいと思いました。ゼロから吸収して、関連性や共通項を学んでいきたいと思いますので、今後とも宜しくお願いいたします。
グラフ理論や幾何学的群論といったグラフに関して興味を持って、離散幾何学を勉強しています。また、物質理工学リーディングプログラムに所属しているため、物質工学や経済学などの諸分野のことも勉強しています。数学を様々な分野に応用させている研究に興味がありますので、本フォーラムに参加させていただきました。よろしくお願いいたします。
強磁性・強誘電性・強弾性が共存する、マルチフェロイック物質の相転移機構の解明を行っています。数理モデルが好きで、物理学以外に、数学や金融工学、経済学なども少し勉強しています。本フォーラムが良き刺激剤となることを期待します。